星間物理学最終レポート問題

     締め切り9月8日

     提出先天文学教室事務室                富阪幸治

 

 

1 衝撃波後面で効果的に輻射冷却が働き実効的に等温が保たれるとき、これを等温衝撃波という。この等温衝撃波について衝撃波前面の物理量に1、後面のそれに2という添字をつけて表し、速度uは衝撃波面に乗った系で計るとき、であること、またであることを示せ。ここで、aは等温音速、Mはマッハ数を表す。

 

2 §5-2ビリアル定理で、半径R、質量の等温の流体球が外圧P0の物質(この物質の重力は無視)に取り囲まれていて、圧力勾配と自己重力が釣り合っている状況を考える。(教科書では外圧P0=0であったことに注意。)このとき等温音速をaとすると表面での密度はρ=P0/a2に等しくなる。このとき、質量Mの等温球が力学平衡にあるための外圧P0の上限を求めよ。逆に、外圧がであったときに力学平衡にあるための質量Mの上限を求めよ。これを、Jeans質量と比較せよ。

 

3 点源爆発の自己相似解をγ=1.21.45/3の場合について、(7.29)(7.30)(7.31)式を常微分方程式の数値解法によって求め、を図示せよ。さらに(7.36)式からを求め、同時にを三つのγの値について計算せよ。つまり表7.17.2を数値計算によって求めよ。

常微分方程式を数値的に解く計算法については以下のアドレスにあるノートの第2章を参照せよ。

Fortranhttp://yso.mtk.nao.ac.jp/~tomisaka/Lecture_Notes/Fortran/f-all_2.pdf (6-8頁)、Chttp://yso.mtk.nao.ac.jp/~tomisaka/Lecture_Notes/C/c-all.pdf(6-9)を参照。

 

この問題自身はhttp://yso.mtk.nao.ac.jp/~tomisaka/lecture_notes.J.htmlの宇宙流体力学のページに置かれている。問題の訂正などもここに置かれる予定である。連絡の電子メールアドレスは tomisaka@th.nao.ac.jp である。