研究紹介

概要

研究者プロフィール
主な研究内容
その他

相対論磁気リコネクションの運動論的研究

プラズマ中で逆向きの磁力線が向かいあう電流シート構造は、宇宙空間のプラズマ現象を議論するための基本構造のひとつです。電流シート内では、磁力線が繋ぎ変わって磁場エネルギーをプラズマエネルギーに解放する「磁気リコネクション」が起きることが知られていて、太陽フレアや磁気圏サブストームとの関連で詳細な研究が行われてきました。高エネルギー天体分野では、パルサーからローレンツ因子γ~106 もの高速で吹き出す電子・陽電子流(パルサー風)の内部に電流シート構造が存在して、磁気エネルギーの散逸に関わっているという説が有力視されています(Coroniti et al. 1990 ApJ)。また、ガンマ線バーストについても、強磁場環境でのリコネクションを中心とした磁気散逸が活発に議論されています(Zhang & Yan 2011 ApJ, McKinney & Uzdensky 2011 MNRAS)。しかし、このような相対論プラズマ環境での磁気リコネクション・電流シート構造の性質は、ほとんど研究されていませんでした。

我々は、主にプラズマ粒子(Particle-In-Cell; PIC)シミュレーションを用いて、電子・陽電子プラズマ中の相対論的磁気リコネクション及び電流シートの基礎研究を行いました。PIC 法は、多数の仮想プラズマ粒子の運動を電磁場中の運動方程式を用いて解き、得られた電流・電荷分布を用いて電磁場を発展させることで、プラズマ系の時間発展を自己無憧着的に解き進める方法です。大きな計算機能力を必要とする反面、詳細なプラズマ物理を扱うことができる利点があります。

まず、反平行磁場を含む2次元平面で PIC シミュレーションを行い、磁力線が繋ぎ変わる領域から吹き出すジェット(アウトフロー)が光速近くに達する相対論的磁気リコネクションを再現することに世界で初めて成功しました。そして、磁力線が繋ぎ変わる領域の近くで、リコネクション電場によって強い粒子加速が起きていることを発見しました [1,4]。一方、リコネクションとは垂直の2次元面では、相対論ドリフトキンク不安定というフルート不安定が成長して乱流的に崩壊し、プラズマを熱化します [2,4]。3次元ではドリフトキンク不安定が速く成長しますが(図a)、背景磁場が捩じれている(ガイド磁場成分を持つ)場合には、ガイド磁場がドリフトキンク不安定を安定化するため、リコネクションと粒子加速が起きます(図b)[3,5]。磁場トポロジーの違いによって電流シート中の物理過程が切り替わり、磁気エネルギーの解放先がプラズマの熱的成分から非熱的成分に変わってしまうわけです [3]。これはまさに、宇宙空間中のエネルギー配分にプラズマ物理の理解が欠かせないことを象徴しています。さらに、リコネクションジェットが周辺プラズマと衝突する領域で、相対論的ワイベル不安定が乱流磁場を生成することもわかってきました [6]。ワイベル不安定(Weibel 1959 PRL)は、プラズマ分布関数の非等方のエネルギーから磁場を生成する不安定で、相対論衝撃波での衝撃波統計加速の散乱体として注目されていましたが、磁気リコネクション系でも重要な役割を果たすことが実証されたわけです。総括すると、相対論リコネクション・電流シート系で起きる主要なプラズマ素過程を発見し尽くし、それぞれの役割を議論したことになります。

2011年に「かに星雲」でガンマ線フレアが発見され、その起源として磁気リコネクションが有力視されて以来、世界各地で相対論リコネクションの運動論研究が行われるようになってきました。我々の一連の研究成果は、これらの後継研究の出発点になっています。

3D relativistic reconnection

論文
  1. S. Zenitani and M. Hoshino, The Generation of Non-thermal Particles in Relativistic Magnetic Reconnection of Pair Plasmas, Astrophys. J. 562, L63-L66 (2001)
  2. S. Zenitani and M. Hoshino, Relativistic Particle Acceleration in a Folded Current Sheet, Astrophys. J. 618, L111-L114 (2005)
  3. S. Zenitani and M. Hoshino, Three Dimensional Evolution of a Relativistic Current Sheet: Triggering of Magnetic Reconnection by the Guide Field, Phys. Rev. Lett. 95, 095001 (2005)
  4. S. Zenitani and M. Hoshino, Particle Acceleration and Magnetic Dissipation in Relativistic Current Sheet of Pair Plasmas, Astrophys. J. 670, 702-726 (2007)
  5. S. Zenitani and M. Hoshino, The Role of the Guide Field in Relativistic Pair Plasma Reconnection, Astrophys. J. 677, 530-544 (2008)
  6. S. Zenitani and M. Hesse, The role of the Weibel instability at the reconnection jet front in relativistic pair plasma reconnection, Phys. Plasmas 15, 022101 (2008)
  7. S. Zenitani and M. Hesse, Self-regulation of the Reconnecting Current Layer in Relativistic Pair Plasma Reconnection, Astrophys. J. 684, 1477-1485 (2008)
  8. S. Zenitani, Loading relativistic Maxwell distributions in particle simulations, Phys. Plasmas 22, 042116 (2015)
  9. M. Hesse and S. Zenitani, Dissipation in relativistic pair-plasma reconnection, Phys. Plasmas 14, 112102 (2007)
解説記事・講演資料


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相対論磁気リコネクションの流体論的研究

大規模のプラズマ現象を扱うためには磁気流体(MHD)近似が有効です。相対論プラズマ分野でも 1990 年代から相対論磁気流体(RMHD)シミュレーションが行われるようになってきました。ところで、リコネクションのような磁気散逸問題を扱うためには電気抵抗を組み込んだ抵抗 MHD モデルが必要ですが、相対論抵抗磁気流体(RRMHD)モデルについての基礎研究はほとんどありませんでした(Watanabe & Yokoyama 2006 ApJ, Komissarov 2007 MNRAS)。我々は、電子・陽電子を別々の流体として扱う相対論2流体コードを開発して、相対論磁気リコネクションの大規模発展を多流体シミュレーションで初めて再現しました [1]。そして続編論文では、方程式系を改良してエネルギー収支やガイド磁場効果などを議論しました [2]。さらに後続の RRMHD シミュレーションでは、リコネクションジェットが相対論的 Alfven 速度に達することや磁気島(プラズモイド)周辺に新しい衝撃波構造を作ることを報告しました [3]。これら一連の研究を通じて、相対論リコネクションの流体スケールでの性質がひととおり明らかになったわけです [6]。RRMHD シミュレーションを利用した共同研究では、「かに星雲」のガンマ線フレアの駆動メカニズム候補の1つとして、パルサー風中で電流層どうしが干渉して起きるダブル=テアリングモード型リコネクションを提案しています [4,5]。

後で述べますが、このうち RRMHD 衝撃波研究は、非相対論のMHDリコネクション研究にも新しい展開をもたらしました。リコネクションの典型速度が音速を超えると、衝撃波などの超音速・遷音速特有の現象が表れます。最近は、こうした現象をプラズマ物理と高速流体力学との関わりという視点で理解できるようになってきました。

高エネルギー天文学で広く使われている RMHD モデルは、相対論で簡単に破れるはずの電荷中性条件を強制しています。この不自然な仮定による副作用はよくわかっていません。相対論多流体モデル [1,2] は最初から荷電分離に対応していますから、少なくとも一部の研究領域で RMHD モデルを置き換える可能性を秘めています。こうした背景もあって、最近、相対論多流体(2流体)モデルのコード開発・シミュレーション研究が活発に行われるようになってきました(Amano & Kirk 2013 ApJ, Barkov et al. 2014 MNRAS, Balsara et al. 2016 JCP)。

relativistic fluid reconnection

論文
  1. S. Zenitani, M. Hesse, and A. Klimas, Two-fluid Magnetohydrodynamic Simulations of Relativistic Magnetic Reconnection, Astrophys. J. 696, 1385-1401 (2009)
  2. S. Zenitani, M. Hesse, and A. Klimas, Relativistic Two-fluid Simulations of Guide Field Magnetic Reconnection, Astrophys. J. 705, 907-913 (2009)
  3. S. Zenitani, M. Hesse, and A. Klimas, Resistive Magnetohydrodynamic Simulations of Relativistic Magnetic Reconnection, Astrophys. J. 716, L214-L218 (2010)
  4. H. Baty, J. Pétri, and S. Zenitani, Explosive reconnection of double tearing modes in relativistic plasmas: application to the Crab flares, MNRAS Letters 436, L20 (2013)
  5. J. Pétri, M. Takamoto, H. Baty, and S. Zenitani, Explosive reconnection of double tearing modes in relativistic plasmas with application to the Crab nebula, Plasma Physics and Controlled Fusion 57, 014034 (2015)
  6. S. Zenitani, M. Hesse, and A. Klimas, Fluid and Magnetofluid Modeling of Relativistic Magnetic Reconnection, AIP Conf. 1366, 138 (2011)
解説記事・講演資料


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無衝突磁気リコネクションの基礎研究

磁気リコネクションの性質は、磁力線が繋ぎかわる中心領域(X型の磁気中性線付近の狭い領域)の物理に左右されます。この中心領域は「磁気散逸領域」あるいは「磁気拡散領域」と呼ばれています。しかし、地球近傍の宇宙空間で起きる無衝突運動論プラズマでは、磁気拡散領域付近の構造は複雑で、その解釈・役割について意見がまとまっていません。例えば2000年前後には、プラズマの理想条件が成立しない(E + v×B ≠ 0)ことを手がかりにして拡散領域の構造を議論できると考えられていました。しかし実際は、運動論プラズマは様々な場所で理想条件を破るため、こうした議論が成り立たないことがわかってきたのです。この中心領域問題についての論争は今も続いています。

我々はこの重要問題に、次の3つのアプローチで挑んでいます。1つめは、磁気流体の基礎概念に立ち返ることです。我々は、真の「磁気散逸領域」を理解するためには、磁気エネルギーの散逸という観点から議論すべきだと考えました。そして、系に依存しない、ローレンツ不変なエネルギー散逸量(電子系散逸量 De)を導出し [1]、この量を使って磁気散逸領域を検出できることを PIC シミュレーションで示しました [1,2]。さらに「磁気拡散」の本来の意味を考えると、プラズマ理想条件の破れ(E + v×B ≠ 0)は拡散の必要条件に過ぎず、「拡散領域」と「散逸領域」も個別に定義できるはずです [5]。こうした議論はプラズマ物理の全域に適用できるため、例えば前者の電子系散逸量は、宇宙空間の運動論プラズマ乱流分野でも使われるようになってきました(Wan et al. 2012, 2015 PRL, Osman et al. 2015 ApJ, Matthaeus et al. 2015 Phil. Trans. A)。

2つめのアプローチは、個々の粒子運動を見ることです。上記の議論が難しかった理由の1つは、運動論プラズマの振る舞いを、無理やり流体の枠組みで理解しようとしたからだと思います。我々は、PIC シミュレーションでリコネクション系の粒子運動を丁寧に解析し、プラズマ理想条件が破れる領域(E + v×B ≠ 0)では、粒子は非ジャイロ回転タイプの運動をしていることを突き止めました [4,6]。議論の前提となるジャイロ回転(と E×B ドリフト運動)が成立しないため、そもそも理想条件を期待できなかったわけです。さらに詳しく調べると、大多数の電子が新しいタイプの軌道を通っていることもわかりました(図右 [6])。これは、1980年代に完成したと思われていた粒子軌道論と、それを前提に構築された理論モデルの多くに再考を促す結果で、全米物理学連合のニュースリリースでも取り上げられています。この結果を起点に、今後、運動論リコネクションの物理を考え直していく必要があります。

3つめのアプローチは、理論・仮説を自然界で実証することです。我々は、上記の理論予想をジオテイル衛星の宇宙空間プラズマ観測に応用し、地球磁気圏夜側のリコネクション領域の中央付近で実際に磁気散逸が起きていたことを確認しました [3]。これは惑星磁気圏で磁気リコネクションの磁気散逸領域を直接検出した初めての研究です。さらに衛星観測研究の方々との共同研究を進め、地球磁気圏夜側の磁気リコネクションの空間構造や、イオンの運動論物理の観測的証拠を議論しました [14-17,19,21]。これら一連の磁気リコネクション物理の問題を解明するために、2015年3月には NASA/Magnetospheric Multiscale (MMS) 衛星群 が打ち上げられ、地球近傍の宇宙空間で詳細なプラズマ観測を始めたところです。我々の手法は、MMS 衛星の初期観測でも使われており (Burch et al. 2016 Science)、2017年後半に予定されている磁気圏夜側リコネクション領域の詳細観測でも鍵を握ることが期待されています。

Fully kinetic reconnection

論文
  1. S. Zenitani, M. Hesse, A. Klimas, and M. Kuznetsova, New Measure of the Dissipation Region in Collisionless Magnetic Reconnection, Phys. Rev. Lett. 106, 195003 (2011)
  2. S. Zenitani, M. Hesse, A. Klimas, C. Black, and M. Kuznetsova, The inner structure of collisionless magnetic reconnection: The electron-frame dissipation measure and Hall fields, Phys. Plasmas 18, 122108 (2011); ibid. 21, 129906 (2014)
  3. S. Zenitani, I. Shinohara, and T. Nagai, Evidence for the dissipation region in magnetotail reconnection, Geophys. Res. Lett. 39, L11102 (2012)
  4. S. Zenitani, I. Shinohara, T. Nagai, and T. Wada, Kinetic aspects of the ion current layer in a reconnection outflow exhaust, Phys. Plasmas 20, 092120 (2013)
  5. S. Zenitani and T. Umeda, Some remarks on the diffusion regions in magnetic reconnection, Phys. Plasmas 21, 034503 (2014)
  6. S. Zenitani and T. Nagai, Particle dynamics in the electron current layer in collisionless magnetic reconnection, Physics of Plasmas 23, 102102 (2016)
  7. A. Klimas, M. Hesse, and S. Zenitani, Particle-in-cell simulation of collisionless reconnection with open outflow boundaries, Phys. Plasmas, 15, 082102 (2008)
  8. M. Hesse, S. Zenitani, and A. Klimas, The structure of the electron outflow jet in collisionless magnetic reconnection, Phys. Plasmas 15, 112102 (2008)
  9. A. Klimas, M. Hesse, S. Zenitani, and M. Kuznetsova, Particle-in-cell simulation of collisionless driven reconnection with open boundaries, Phys. Plasmas 17, 112904 (2010)
  10. M. Hesse, T. Neukirch, K. Schindler, M. Kuznetsova, and S. Zenitani, The Diffusion Region in Collisionless Magnetic Reconnection, Space Sci. Rev. 106, 3 (2011)
  11. A. Klimas, M. Hesse, and S. Zenitani, Particle-in-cell simulation of collisionless undriven reconnection with open boundaries, Phys. Plasmas 19, 042901 (2012)
  12. N. Aunai, M. Hesse, S. Zenitani, M. Kuznetsova, C. Black, R. Evans, and R. Smets, Comparison between hybrid and fully kinetic models of asymmetric magnetic reconnection: coplanar and guide field configurations, Phys. Plasmas 20, 022902 (2013)
  13. M. Hesse, N. Aunai, S. Zenitani, M. Kuznetsova, and J. Birn, Aspects of collisionless magnetic reconnection in asymmetric systems, Phys. Plasmas 20, 061210 (2013)
  14. T. Nagai, I. Shinohara, S. Zenitani, R. Nakamura, T. Nakamura, M. Fujimoto, Y. Saito, and T. Mukai, Three-dimensional structure of magnetic reconnection in the magnetotail from Geotail observations, J. Geophys. Res. 118, 1667 (2013a)
  15. T. Nagai, S. Zenitani, I. Shinohara, R. Nakamura, M. Fujimoto, Y. Saito, and T. Mukai, Ion and electron dynamics in the ion-electron decoupling region of magnetic reconnection with Geotail observations, J. Geophys. Res. 118, 7703 (2013b)
  16. T. Nagai, I. Shinohara, and S. Zenitani, Ion acceleration processes in magnetic reconnection: Geotail observations in the magnetotail, J. Geophys. Res. 120, 1766 (2015a)
  17. T. Nagai, I. Shinohara, and S. Zenitani, The dawn-dusk length of the X line in the near-Earth magnetotail: Geotail survey in 1994-2014, J. Geophys. Res. 120, 8762 (2015b)
  18. M. Hesse, N. Aunai, J. Birn, P. Cassak, R. Denton, J. F. Drake, T. Gombosi, M. Hoshino, W. Matthaeus, D. Sibeck, and S. Zenitani, Theory and Modeling for the Magnetospheric Multiscale Mission, Space Sci. Rev. 199, 577 (2016)
  19. H. Hasegawa, N. Kitamura, Y. Saito, ... S. Zenitani et al. (25th/26 author), Decay of mesoscale flux transfer events during quasi-continuous spatially-extended reconnection at the magnetopause, Geophys. Res. Lett. 43, 4755 (2016)
  20. M. Hesse, N. Aunai, M. Kuznetsova, S. Zenitani, and J. Birn, Magnetic Reconnection in Different Environments: Similarities and Differences, AGU Geophysical Monograph 207, 259 (2015)
  21. I. Shinohara, M. Fujimoto, T. Nagai, S. Zenitani, and H. Kojima, Low-frequency Waves in the Tail Reconnection Region, AGU Geophysical Monograph 216, 181 (2016)
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MHDリコネクションにおける圧縮性流体効果の研究

磁気リコネクションの MHD 理論は長年、非圧縮性を仮定した簡単な系で議論されてきました。 こうした簡略化は現象のエッセンスを掴むためには有用ですが、 太陽コロナなどのパラメーターでは、圧縮性を考慮した正確な議論が必要になります。 我々は、プラズマの圧縮性を考慮した定常リコネクションモデルを議論し、 エネルギー収支におけるエンタルピー流(内部エネルギーの流れ)の重要性を指摘しました [3,4]。 また、典型的なプラズマβ(ガス圧と磁気圧の比)が低い環境では 反平行リコネクションのジェットの速度が音速を超えるため、 圧縮性の影響が目に見える形で現れます。それは衝撃波です。 我々は、その頃、MHD 業界で広まりつつあった衝撃波捕捉型の数値解法に注目し、 新たに HLLD コードを書き起こしてシミュレーションを行い、 リコネクション系に現れる不連続構造について考察しました。 その結果、リコネクションジェットの境界の Petschek スローショックの他に 遷音速/超音速特有の縦衝撃波が現れて、 衝撃波どうしがぶつかり合って複雑な構造を作ることがわかってきました [1,2]。 これらの衝撃波構造は航空工学や天体ジェットにも現れる普遍的なものです。

最近、天体プラズマ分野では、磁気リコネクションに関わらず、 激しい流れを扱う機会が増えてきています。 これからの研究には圧縮性流体力学(高速流体力学)の知識が ますます重要になってくるはずです。

本研究 [1,2] で使ったシミュレーションコードは、 arXiv:1101.2255 及び 1503.01920("Other formats" リンクを参照して下さい)からダウンロードすることができます。 さらに、これらのコードを継承した OpenMHD コード を公開し、改良を続けています。 2016年には OpenMHD コードを使った研究論文も登場しました(Nitta et al. 2016 ApJ)。

MHD reconnection

論文
  1. S. Zenitani and T. Miyoshi, Magnetohydrodynamic structure of a plasmoid in fast reconnection in low-beta plasmas, Phys. Plasmas 18, 022105 (2011)
  2. S. Zenitani, Magnetohydrodynamic structure of a plasmoid in fast reconnection in low-beta plasmas: Shock-shock interactions, Phys. Plasmas 22, 032114 (2015)
  3. M. Hesse, J. Birn, and S. Zenitani, Magnetic reconnection in a compressible MHD plasma, Phys. Plasmas 18, 042104 (2011)
  4. J. Birn, M. Hesse, and S. Zenitani, Reconnection in compressible plasmas: Extended conversion region, Phys. Plasmas 18, 111202 (2011)
  5. Y. Matsumoto, Y. Asahina, Y. Kudoh, T. Kawashima, J. Matsumoto, H. R. Takahashi, T. Minoshima, S. Zenitani, T. Miyoshi, and R. Matsumoto, "Magnetohydrodynamic Simulation Code CANS+: Assessments and Applications", submitted to PASJ (2016)
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相対論ジェットの異常加速過程の研究

活動銀河核やガンマ線バースト (GRB) などで考えられている相対論ジェットについて、近年、活発にシミュレーション研究が進んでいます。こうした中、相対論的速度で吹き出すジェットと外側の静止プラズマとの境界領域で、ジェットの膨張に伴う希薄波領域で、これまで知られていなかった流体加速(異常加速)が起きることが報告されました(Aloy & Rezzolla 2006 ApJ)。我々は、1次元 RMHD シミュレーションでこの異常加速現象を再現し、これが相対論完全流体近似のもとで現れる断熱加速の1種であることを示しました。

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