半径
、密度
、長さ
の等密度フィラメントの軸上の重力を計算する。
、
、
、
にある質量
が
方向に
の距離に作る重力場は、図1左のように計算して、
 |
(1) |
となる。
の円盤状の質量が
だけ離れた点に作る円盤に垂直な加速度成分は、
と書き表せる。ここで、
と置いた。
図 1:
(左):
だけ離れた体積素片
が
含む質量
が作る重力加速度の
成分を計算する。
(右):
円柱内部の点
での重力は、区間
と区間
からの重力は打ち消し合うので、
での重力は
から
までの重力の合力となる。
![\begin{figure}\centering
\includegraphics[bb=0 0 423 376,height=40mm]{grav.png}\hfil
\includegraphics[bb=0 0 281 383,height=40mm]{int.png}\end{figure}](img37.png) |
図1右でわかるように、
の位置の重力は、
と
の部分は打ち消し合うので、
から
までの重力の合力となる。
式(2)で、
は
、
は
に対応するから、
は
となる。
これで、Burkert & Hartmann[2]の式(20)、この論文の式(8)が得られた。
ここで、
のもとに、これを展開して整理すると、以下のようになる。
ここで、
は、線質量を表す。
また、式(3)を
ここで、
をパラメータとして、
に対して、中括弧内を図示すると
図2のようになる。
端点に向かって重力加速度が増加する様子がわかる。
とすると、式(5)は、
となり、
の場合、
は
によらず、
 |
(7) |
一定となる(本論文の式(9))。
図:
(左):
に対する、式(5)の中括弧内の値を
に対して示したもの。
0.1が絶対値が最も大きく、0.01が最も小さい。
で絶対値が最大値を取ることがわかる。
(右): 様々な初期半径分布
に対する
の違い。Theoryは式(5)、
Constantは、これを数値ポアソン方程式解法で解いたもの、
Ostrikerは式(8)+(9)、
Ostriker SEは式(8)+(10)に対するものを示す。
![\begin{figure}\centering
\includegraphics[bb=0 0 360 226,height=40mm]{a_z.png}\hfil
\includegraphics[bb=0 0 559 386,height=40mm]{a_z_var.png}\end{figure}](img62.png) |
上記では一様密度
の円柱に働く自己重力を考察したが、
本論文では、様々な初期半径分布
を検討している(図2右)。
等温平衡解はStod kiewicz (1963)やOstriker (1964)により、
![$\displaystyle \rho_\mathrm{SO}(r)=\rho_c\left[1+\left(\frac{r}{H}\right)^2\right]^{-2},$](img63.png) |
(8) |
ここで、
、で与えられているが、この解で
シャープに打ち切った
 |
(9) |
(図2右でOstriker)や、
 |
(10) |
(図2右でOstriker SE)を数値ポアソン方程式解法で解くと図2右のようになる。