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球対称問題への拡張

球対称にすると、divがからに変わる。 これによって方程式がどのように変化するかを考える。

を有限体積のセルで積分して

新たに、

と書くと、

に、LWスキームの差分化を適用することになる。 が、セルでの代表値の時間変化に対する式であることに 注意して、Qの間には

の関係があることに注意せよ。 セルの中心での従属変数の値を、それに対応する流束の値を、 中心からの距離をとする。セルの側壁の中心からの距離はとする。 LWスキームの第1段は

 

となる。次に、

すなわち

によって、の値に変換し、そこでの流束の値 を求める。 第2段は、

 

となる。これから新たな時間ステップでの物理量は、

となる。

運動量密度に関する方程式にはという項が含まれている。 これを含めるには、第1段階では、

をあらたなとすればよい。 から計算されるを用いて、第2段では、

を新たなとすればよい。 重力の効果も同様にして取り込める。

球の中心では、第1段の(26)ではとすることによって、 左側からの流束がないこと、また、第2段の(29)では、 とすることによって、左側からの質量とエネルギーの流速は0とし、 運動量流速については、圧力による部分を含めて、入りと出が 相殺するようにして時間変化がないようにすれば良い。

これも含めて、1次元球対称系の流体力学方程式を解くスキームの プログラムを完成させよ。

テスト問題

「宇宙流体力学」に書かれていた、点源爆発の相似解を再現できることを 確かめよ。



Kohji Tomisaka
1998年07月07日 13時56分39秒