で、v=c=constを考える。
FTCS(Forward in Time and Central Difference in Space)スキームはこれを
のように差分化して
として解く方法である。
この差分化にどれくらいの誤差が混入しているかを考える。 時間方向にテイラー展開して、
また空間方向にテイラー展開して、
となる。 これを(6)に代入すると、(5)と完全に同じになるわけではなく、
となる。
このように、空間方向に、
時間方向に
の誤差を含むスキームを、
空間2次精度、時間1次精度のスキームと呼ぶ。
実際にこのスキームを用いて計算することは、
不安定(振動が発生しその振幅が増大する)のために不可能である。
時間2次精度のスキームとするためには、
で、
であることに注すると、
となる。この式を差分化すると オリジナルのLax-Wendroffスキームが得られる。
これはFTCSスキームに第3項の拡散項を加えたものとなっている。 拡散項は、FTCSスキームで生じる振動を拡散によって鎮める効果を持つので このスキームはより安定化されることになる。
2段階のLax-Wendroffスキームは基本的にこれと同じ計算を2段階に分けて 行なうものである。