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pj+1/2

Pの分解は

pj+1 = $\displaystyle {\cal P}^+ p_{j}+{\cal P}^- p_{j+1}$  
  = $\displaystyle {\cal P}^+(M_j) p_{j}+{\cal P}^-(M_{j+1}) p_{j+1},$ (11)

Mの分解と異なり、 ${\cal P}^\pm$ $0<{\cal P}^\pm<1$で、 M > 1の時は ${\cal P}^+=1$ ${\cal P}^-=0$、 またM < -1の時は ${\cal P}^-=1$ ${\cal P}^+=0$とならなければ ならないことは、Mの分解からもわかるだろう。 -1 < M < 1の間は、 ${\cal P}^\pm$としては、 関数値が、0と1の間を変化し、連続で微分可能な関数 である、 ${\cal P}^\pm_\alpha(M)$を採用する。

 \begin{displaymath}{\cal P}^\pm_\alpha(M) \equiv {1 \over 4}(M \pm 1)^2(2 \mp M)
\pm \alpha M (M^2-1)^2,
\end{displaymath} (12)

ここで、$\alpha$はパラメータで、 $-3/4 < \alpha < 3/16$。 式(10)と合わせると、数値流束は、 ${\rm if}\ M_{j+1/2}>0$の時は、

\begin{displaymath}E_{j+1/2}= M_{j+1/2} \Phi_j c_j +
({\cal P}^+_j p_j + {\cal P}^-_{j+1} p_{j+1} ), \\
\end{displaymath} (13)

また、 ${\rm if}\ M_{j+1/2}<0$の時は、

\begin{displaymath}E_{j+1/2}= M_{j+1/2} \Phi_{j+1} c_{j+1}+
({\cal P}^+_j p_j + {\cal P}^-_{j+1} p_{j+1} ),
\end{displaymath} (14)

のようになる。 式(12)の関数をいくつかの$\alpha$の 値についてプロットすると、図2のようになる。

$\alpha =\beta =0$の時の空間1次精度のAUSM法のプログラムを用いて、 前とおなじ衝撃波管問題をAUSM法を用いて解いた結果を図3に掲げる。 FDS法、FVS法とほぼ同等の性質の解が得られることがわかる。

  
図: LiuのAUSM法による衝撃波管問題の解。 初期条件は同じ。 $\Delta t / \Delta x=0.25$



Kohji Tomisaka 平成12年2月21日