*開催日時*
2015年10月24日(土)
※「三鷹・星と宇宙の日 2015」は23,24日の2日間の開催です.
*場所*
国立天文台三鷹 4D2Uドームシアター(S4)
アクセス・三鷹キャンパス構内地図
■ミニ講演会&4D2U上映 (対象:小学生以上)
最新のシミュレーションから作られた立体映像をつかって,理論天文学の最先端を研究者自らがお話いたします.整理券を配布いたします(整理券の詳細についてはこちら).定員は各回40名です.入場者には理論研究部特製オリジナル小冊子「理論研究最前線」をプレゼント!
※小学生未満のお子様につきましては,立体視の目への負担が大きいため,入場をお断りしております.
■研究紹介ポスター展示&理論天文学クイズ
最新の研究成果をポスターを使ってわかりやすく解説します.腕章をつけた研究者に気軽にご質問下さい.さらに理論研究部の研究にまつわる6問の問題が出題されます.ヒントはポスターの中に?6問中4問以上正解で,理論研究部・4D2U特製クリアファイルをプレゼント!
■Cafe Riron
ちょっとひと休み.天文学者とお話しながらお茶やコーヒーを楽しんでみてはいかが?
■『宇宙,作ってます』〜スーパーコンピュータ見学〜
理論の望遠鏡とも呼ばれるスーパーコンピュータ.今では理論天文学研究には欠かすことができないものです.国立天文台でスーパーコンピュータを運用している「天文シミュレーションプロジェクト(CfCA)」では,最新の研究で利用されているコンピュータ群を解説付きでご紹介いたします.スーパーコンピュータ室(南棟S2,1階)へ是非いらして下さい.
■アニメ「放課後のプレアデス」パネル展示
今年4〜6月に放送された4D2Uプロジェクト協力のテレビアニメ「放課後のプレアデス」のパネル展示です.監修協力をおこなった第5話の土星リングのシーンを中心に,国立天文台にまつわるシーンのカットをご紹介.ぜひ,国立天文台で「放課後のプレアデス」の世界をお楽しみください.(展示協力:放課後のプレアデス制作委員会)
「放課後のプレアデス」ウェブサイト
整理券配布時間 | 集合時刻 | 講演者 | タイトル |
---|---|---|---|
10:00 | 10:20 | 小久保英一郎 | 地球と月の起源 |
11:00 | 銭谷誠司 | 太陽活動と磁力線 | |
11:40 | 大須賀健 | ブラックホールと宇宙の進化 | |
12:00 | 12:30 | 田中雅臣 | 金・銀・プラチナはどこから来たのか? |
13:10 | 中村文隆 | 星の誕生 | |
13:50 | 藤井通子 | 銀河の渦巻きのしくみ | |
14:00 | 14:40 | 浜名崇 | 宇宙に存在する未知の物質 |
15:20 | 梶野敏貴 | 宇宙のはじまり?金はなぜ黄金色に輝くのか?? | |
16:00 | 小久保英一郎 | 土星の環の秘密 |
・ミニ講演会をご覧いただくには整理券が必要です.整理券配布は10:00-,12:00-,14:00-に,4D2Uドームシアター(S4)東側受付にて行います.定員は各40名です.
・整理券はお一人様1枚となっております.同行者の方々,皆様お揃いになってから受付へお越しください.
小久保英一郎 「地球と月の起源」
私たちの住む地球とその衛星である月はどのようにして誕生したのでしょうか。地球をはじめとする 太陽系の惑星は、約 46 億年前に原始太陽系円盤とよばれる太陽の周りのチリとガスでできた円盤から 誕生したと考えられています。チリから地球と月へ、スーパーコンピュータが明らかにしつつある地 球と月の誕生を紹介します。
銭谷誠司 「太陽活動と磁力線」
目に見えない波長で見ると、太陽表面には細かな「磁力線」構造が存在していて、ゆらゆら揺れたり 急に爆発したり、活発に活動することがわかっています。この講演では、太陽の磁力線が織りなす世 界を衛星観測の映像を交えて紹介します。
大須賀健 「ブラックホールと宇宙の進化」 宇宙最強の重力天体、それがブラックホールです。その重力にとらえられた物質は、高速の渦となっ てブラックホールに吸い込まれます。その渦からは大量の光が発生し、超高速ジェットも吹き出しま す。このブラックホールが引き起こす激しい現象が、宇宙の進化に大きな影響を与えたことがわかっ てきました。はるか未来の宇宙の姿もブラックホールによって決まることでしょう。ブラックホール 天文学の最新の成果をやさしく解説します。
田中雅臣 「金・銀・プラチナはどこから来たのか?」
私たちの身の回りには様々な種類の元素が存在しています。多くの元素は、宇宙がビッグバンで始ま ったときには存在せず、その後、星の中で作られたと考えられています。しかし、人々の興味を引い てやまない「金」、「銀」、「プラチナ」などの貴金属の起源は長く論争が続いており、今も分かってい ません。最新の研究成果と映像を交えて、宇宙の元素の起源についてお話します。
中村文隆 「星の誕生」
太陽のような星は今でも宇宙のどこかで生まれています。講演では、星はどこでどのように生まれる のかについて、最新の数値シミュレーションの結果と観測データを用いて説明します。
藤井通子 「銀河の渦巻きのしくみ
太陽は数千億個もの星の集まりである銀河の一部です。太陽のある銀河は「天の川銀河」と呼ばれ、 地球から見ると天の川として見えます.しかし、それは円盤状に広がる銀河を真横から見ているから で、上から見ると天の川銀河は渦巻腕を持っています。最新のシミュレーションによって、この腕は 絶えず動いていることがわかってきました。銀河の渦巻きはどのような動きをしているのか、動く銀 河の姿を見てみましょう。
浜名崇 「宇宙に存在する未知の物質」
観測装置の発展により遠方宇宙の精密観測が可能になってきました。それにともない、従来の物理学 では予想されていなかった現象も発見され新たな謎が生じています。その一つは、宇宙に大量に存在 されていると考えられている「暗黒物質」です。その発見と研究の最前線を数値シミュレーションの 3D 動画とあわせて紹介します。
梶野敏貴 「宇宙のはじまり?金はなぜ黄金色に輝くのか??」
宇宙の誕生と星の大爆発で作られる金の輝きとの間に、何の関係があるのでしょうか。宇宙の法則で ある相対論を考えだしたアインシュタインは、「ゆらぎ、すなわち不確定性こそ神の原理」とする量子 論を生涯認めませんでした。しかし、量子論はミクロの世界の法則として、今日の豊かな物質文化を 築く原動力となっています。宇宙誕生の謎も金の輝きの謎も、相対論と量子論の両方を組み合わせて 初めて解き明かされることを示します。
小久保英一郎 「土星の環の秘密」
土星には美しい環があります。この環は 1 cm から 1 m くらいの無数の氷の粒でできています。また、 環の中には小さな衛星も存在します。氷の粒子や小衛星が土星の周りを回りながら、重力で引き合っ たり、衝突することで、様々な模様が作られます。スーパーコンピュータによる実験で明らかになっ た土星の環の構造について紹介します。