国立天文台 理論研究部

Conference/Workshop

第1回 DTAシンポジウム
「星形成領域および星団環境での惑星の形成と進化」

2014年9月29−30日 国立天文台 三鷹キャンパスにて、
国立天文台理論研究部主催の研究会
「星形成領域および星団環境での惑星の形成と進化」を開催します。

詳しくは、研究会HPをご覧ください。


第2回 DTAシンポジウム
「コンパクト天体の活動性と磁気的性質」

2014年10月27−29日 国立天文台 三鷹キャンパスにて、
国立天文台理論研究部主催の研究会
「コンパクト天体の活動性と磁気的性質」を開催します。

詳しくは、研究会HPをご覧ください。

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Research Highlights

宇宙リチウム問題の解決と暗黒物質及び原初磁場の発見へ前進 --- 複合ビッグバン元素合成モデル ---


宇宙の極初期にビッグバン元素合成によって生成された元素の組成は、その後の物理・天体現象の性質を決定付ける非常に重要な物理量である。しかし、観測の向上や理論の進展にも関わらず、恒星の観測から推定できる 7Li 量と、標準的なビッグバン元素合成から予想される 7Li 量との乖離が解決できず、7Li 問題と呼ばれている。 現在、ビッグバン元素合成直後の光子冷却や、ダークマター候補であるX粒子による光分解反応、原初磁場等を考慮した新しいモデルによって、この7Li 問題の解決に向けた研究が盛んに行われている。
数マイクロガウスの磁場が銀河団スケールに存在していることが観測によって確認されている。この銀河団磁場の起源として最有力候補の一つが原初磁場である。最近の研究の結果、このような原初磁場は、初期密度場、宇宙背景放射、背景重力波、初期天体形成、およびビッ グバン元素合成に無視できない影響を与えることが分かってきた。
このような背景のもと、山崎大博士、梶野敏貴准教授(国立天文台)らのグループは、最新の観測によって制限された宇宙の軽元素組成の結果と、この新しいビッグバン元素合成モデルから算出した理論値と比較して、7Li 問題が解決できる原初磁場およびX粒子のパラメータを探し出した。
(2014/07/08)

Cosmological solutions to the Lithium problem: Big-bang nucleosynthesis with photon cooling, X-particle decay and a primordial magnetic field
Phys. Rev. D 90, 023001 [ADS] [arXiv]
詳しくはこちらをご覧ください.
山崎 大 (personal website)



宇宙最初の塵は巨大質量星が作る?
‐太陽よりも500倍も重い星での炭素質ダスト形成‐


今世紀に入ってから、宇宙初期(現在の宇宙年齢のおよそ10分1程度)にも大量の宇宙ダスト(宇宙塵)が存在することが確認されました。この発見以降、初期宇宙でのダストの起源は解明されるべき重要な研究課題となっており、これまで数多くの議論が展開されています。
本研究では、宇宙最初の星として有力視されている太陽の500倍もの初期質量をもつ星について、その表面から放出されるガス中でのダスト形成の可能性を調べました。その結果、このような巨大質量星は、その寿命の間におよそ太陽質量程度(地球の質量の30万倍!)もの炭素質ダストを生成し得ることを明らかにしました。これより、もし宇宙最初に形成される星が巨大質量星ばかりであったとすれば、これらの星は宇宙最初のダスト生成工場として、地球などの固体惑星の種となる固体微粒子を大量に供給していたことを示唆します。
図は、質量放出率(1年の間に星の表面から放出される太陽質量単位でのガスの質量)を横軸にとった場合の、形成され得る炭素質ダストの総質量(太陽質量単位)の計算結果。図より、1年あたり太陽の300分の1程度の質量のガスを放出する場合、そのガス中で0.02μmの平均サイズをもつ炭素質ダストが太陽質量の1.7倍もの量で形成され得ることを示しています。
(2014/5/30)

Dust Production Factories in the Early Universe: Formation of Carbon Grains in Red-Supergiant Winds of Very Massive Population III Stars, by Takaya Nozawa, et al., 2014, ApJ Letters, 787, L17 (5pp)
[ADS] [arXiv]
野沢貴也



超高エネルギー宇宙ニュートリノの新しい生成メカニズムを提唱


梶野敏貴、徳久章(国立天文台/東大)ら国際共同研究グループ は、一垓(10の20乗)電子ボルトにも及ぶ超高エネルギー宇宙線の正体がタウ(τ)型ニュートリノではないかとする新理論を提唱した。昨年、南極の巨大ニュートリノ観測装置 IceCube で千兆(10の15乗)電子ボルトを超えるニュートリノが観測されたが、超高エネルギー宇宙線の起源は未だに謎である。新理論では、マグネターや活動銀河核のような百兆ガウスを越える超強磁場を帯びた天体に陽子が突入し、強い相互作用によるシンクロトロン放射を次々と起こしてウプシロンなどの重い中間子を生成し、これらが瞬時に短寿命のτレプトン対に崩壊するため、タウ(τ)型ニュートリノが千兆(10の15乗)電子ボルトを超える高いエネルギーを保ったまま銀河間空間に放出されて太陽系に到達できることを、理論的に発見し証明した。
(2014/05/09)
T. Kajino, A. Tokuhisa, G. J. Mathews, T. Yoshida & M. A. Famiano., ApJ. 782 (2014), 70.
[ADS]
梶野敏貴 (personal website)

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Web Release

スーパーコンピュータ「京」を用いた計算で超新星爆発のニュートリノ加熱説が有望に


国立天文台 天文シミュレーションプロジェクトの滝脇知也 特任助教らの研究チームは、スーパーコンピュータ「京」を用いて超新星爆発の大規模数値シミュレーションを行い、超新星爆発がニュートリノ加熱によって起こる可能性を示しました。詳しくはこちらをご覧ください。
(2014/04/18)
A Comparison of Two- and Three-dimensional Neutrino-hydrodynamics simulations of Core-collapse Supernovae
Tomoya Takiwaki, Kei Kotake and Yudai Suwa
[ADS] [arXiv]
滝脇知也 (personal website)

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詳細は、受け入れを希望する教員に連絡をとってください。
理論研究部で行われている研究に関しては、
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