三鷹地区特別公開 | 国立天文台 理論研究部

三鷹・星と宇宙の日 2016 理論研究部・4D2U合同企画「理論天文学最前線」

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開催概要

*開催日時*
2016年10月22日(土) 
※「三鷹・星と宇宙の日 2016」は21,22日の2日間の開催です.

*場所*
国立天文台三鷹 4D2Uドームシアター(S4)
アクセス三鷹キャンパス構内地図(PDF)

企画内容

■ミニ講演会&4D2U上映 (対象:小学生以上)
最新のシミュレーションから作られた立体映像をつかって,理論天文学の最先端を研究者自らがお話いたします.整理券を配布いたします(整理券の詳細についてはこちら).定員は各回40名です.入場者には理論研究部特製オリジナル小冊子「理論研究最前線」をプレゼント!
※小学生未満のお子様につきましては,立体視の目への負担が大きいため,入場をお断りしております.

■研究紹介ポスター展示&理論天文学クロスワード
最新の研究成果をポスターを使ってわかりやすく解説します.腕章をつけた研究者に気軽にご質問下さい.さらに理論研究部の研究にまつわるクロスワードの問題が出題されます.ヒントはポスターの中に?正解者には,理論研究部・4D2U特製クリアファイルをプレゼント!

■Cafe Riron
ミニ講演を聞いた後にちょっとひと休み.天文学者とお話しながらお茶やコーヒーを楽しんでみてはいかが?講演者への質問など,ざっくばらんにお話できるスペースです.

ミニ講演会タイムスケジュール

整理券配布時間 集合時刻 講演者 タイトル
10:00 10:20 田中雅臣 “重力波”で迫る金やプラチナの起源
11:00 浜名崇 宇宙の構造を作り出す未知の物質
11:40 富阪幸治 太陽を計算機の中に作る
12:00 12:30 平居悠 天の川銀河はどのようにしてできたのか
13:10 守屋尭 明るすぎる超新星
13:50 大須賀健 電磁波,重力波,シミュレーションで解き明かすブラックホール
14:00 14:40 荻原正博 惑星の作り方
15:20 白崎正人 宇宙の大規模構造
16:00 滝脇知也 極小粒子,ニュートリノで爆発する超新星

整理券について

・ミニ講演会をご覧いただくには整理券が必要です.整理券配布は10:00-,12:00-,14:00-に,4D2Uドームシアター(S4)東側受付にて行います.定員は各40名です.
・整理券はお一人様1枚となっております.同行者の方々,皆様お揃いになってから受付へお越しください.

講演概要

田中雅臣 「“重力波”で迫る金やプラチナの起源」
2015 年に「重力波」が初めて直接検出され、重力波天文学が幕を開けました。重力波を放つ天体は、宇宙における金やプラチナの起源としても期待されています。重力波天体が私たちの目に見える光ではどのように輝くのか?というコンピュータシミュレーションの映像を交えて、金やプラチナなどの 元素の起源に迫る最新の研究成果をお伝えします。

浜名崇 「宇宙の構造を作り出す未知の物質」
観測装置の発展により遠方宇宙の精密観測が可能になってきました。それにともない、従来の物理学では予想されていなかった現象も発見され新たな謎が生じています。その一つは、宇宙に大量に存在していると考えられている「暗黒物質」です。その発見と研究の最前線を数値シミュレーションの 3D 動画とあわせて紹介します。

富阪幸治 「太陽を計算機の中に作る」
太陽のような星は今でも宇宙のどこかで生まれています。しかし、星の誕生プロセスは未だに謎にあふれています。星はどうやって形成されるのでしょうか。太陽の重さはどのようにして決まったのでしょうか。太陽が単独の星になったのはどうしてでしょうか。これらの問題に解答が得られるのか、 計算機シミュレーションでの星の形成過程を追跡する研究の現状を追跡します。

平居悠 「天の川銀河はどのようにしてできたのか」
皆さんは天の川を見たことがありますか。天の川は一見雲のように見えますが、実は数千億個もの星の集まり(=銀河)です。太陽も地球も天の川銀河の一員です。では、天の川銀河はどのようにしてできたのでしょうか。現在では、コンピュータシミュレーションを駆使することで、その成り立ちが明ら かになってきました。本講演では、天の川銀河の成り立ちについて、最新の研究成果と 3D 動画を用いてお話しします。

守屋尭 「明るすぎる超新星」
これまで見つかっている超新星のほとんどは最大でも太陽の30億倍程度の明るさでした。ところが近年、太陽の300億倍以上の明るさを持つ、「超高輝度超新星」と呼ばれるような超新星が見つかり始めています。どうして最近になってこのような超新星が見つかり始めたのか、どうして超新星はそこまで明るくなれるのか。最新の研究を紹介します。

大須賀健 「電磁波、重力波、シミュレーションで解き明かすブラックホール」
重力波の検出に成功!ついにブラックホールの存在が証明されました。ブラックホールは一度吸い込まれると光りさえ脱出できない強重力天体です。しかし、強力な電磁波や重力波を放射するパワフル天体でもあり、スーパーコンピュータによるシミュレーションが行われています。講演では、ブラックホールの基本から、電磁波観測、重力波観測、そしてシミュレーションを駆使した最新の研究成果までをやさしく解説します。

荻原正博 「惑星の作り方」
私たちの住む地球はどのようにして誕生したのでしょうか。これまでのコンピュータシミュレーションで明らかになった「惑星形成理論」を紹介します。また、最近では「これまでの惑星形成理論」ではその誕生をうまく説明できない惑星が次々に発見されてきています。それらの惑星の誕生を解き明かすための最新のシミュレーションも紹介します。

白崎正人 「宇宙の大規模構造」
数メートルの口径をもつ巨大な望遠鏡をつかって、銀河の位置を遠方にわたって測定してみると、銀河はでたらめに分布している訳でなく、規則的に階層的な構造を作っていることがわかってきました。この階層的な構造は、今では宇宙の大規模構造と呼ばれています。宇宙の大規模構造と宇宙の歴史の 関係について紹介します。

滝脇知也 「極小粒子、ニュートリノで爆発する超新星」
太陽より10倍程度重い赤色超巨星はその寿命の最後に莫大なエネルギーを一瞬にして解放します。これが重力崩壊型超新星爆発です。結果、一つの星の爆発にも関わらず、その眩しさは銀河と同程度になります。この大スケールの爆発は、実は極小の粒子であるニュートリノのせいで起こるのです。今回はスーパーコンピュータの計算を用いて、超新星がなぜ爆発するのかを説明します。

関連企画

■宇宙,作ってます(南棟S2,1階 スーパーコンピュータ室(CfCA計算機室))
理論の望遠鏡とも呼ばれるスーパーコンピュータ.今では理論天文学研究には欠かすことができないものです.国立天文台でスーパーコンピュータを運用している「天文シミュレーションプロジェクト(CfCA)」では,最新の研究で利用されているコンピュータ群を解説付きでご紹介いたします.是非いらして下さい.

■Mitaka VR(中央棟(東)C5,第一会議室)
4D2Uドームシアターでも使われている4次元デジタル宇宙ビューワー「Mitaka」が進化しました.ヘッドマウントディスプレイを使ったバーチャルリアリティ(VR)でMitakaを体験する「Mitaka VR」が,今年から新たに独立な企画として行われます.ドームシアターとはまったく異なる,臨場感あふれる宇宙旅行をお楽しみください.

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