三鷹地区特別公開 | 国立天文台 理論研究部

三鷹・星と宇宙の日 2018 理論研究部・4D2U合同企画「理論天文学最前線」

今年の三鷹・星と宇宙の日2018(国立天文台三鷹キャンパス特別公開)では,理論研究部と4次元デジタル宇宙(4D2U)プロジェクトが共同で,立体映像を使ったミニ講演会と,屋外テントで行われるサイエンスカフェ "Cafe Riron" の2つの企画を開催します.皆様のご来場をお待ちしています.

ミニ講演会&4D2U上映 詳細
サイエンスカフェ "Cafe Riron" 詳細

このページは随時更新されます.
・2018/10/19: このページを公開しました.

開催概要

*開催日時*
2018年10月27日(土) 
※「三鷹・星と宇宙の日 2018」は26,27日の2日間の開催です.

*場所*
国立天文台三鷹キャンパス 4D2Uドームシアター(S4)
アクセス三鷹キャンパス構内地図(PDF)

ミニ講演会&4D2U上映(小学生以上対象)

最新のシミュレーションから作られた立体映像をつかって,理論天文学の最先端を研究者自らがお話いたします.整理券を配布いたします(整理券の詳細についてはこちら).定員は各回40名です.
※小学生未満のお子様につきましては,立体視の目への負担が大きいため,入場をお断りしております.


■ミニ講演会タイムスケジュール

整理券配布時刻 集合時刻
(上映終了
時刻)
講演者 タイトル
10:00 10:20
(11:05)
小久保 英一郎 地球と月の起源
11:20
(12:05)
鈴木 昭宏 星たちの一生
12:20
(13:05)
白崎 正人 宇宙を占めるダークマター
13:30 13:50
(14:35)
中村 文隆 星の誕生
14:50
(15:35)
川島 朋尚 ブラックホールの影を捉えよう -ブラックホールの直接観測に向けて-
15:50
(16:35)
小久保 英一郎 土星の環の秘密

■整理券について

・ミニ講演会をご覧いただくには整理券が必要です.整理券配布は10:00-,13:30-に,4D2Uドームシアター(S4)東側受付にて行います.定員は各回40名です.
・整理券はお一人様1枚となっております.同行者の方々,皆様お揃いになってから受付へお越しください.
・車椅子でお越しのお客様は,整理券待機列には並ばずに,直接4D2Uドームシアター(S4)東側受付にお声掛けください.

■ミニ講演会 概要

小久保 英一郎 「地球と月の起源」
私たちの住む地球とその衛星である月はどのようにして誕生したのでしょうか。地球をはじめとする太陽系の惑星は、約 46 億年前に原始太陽系円盤とよばれる太陽の周りのチリとガスでできた円盤から誕生したと考えられています。チリから地球と月へ、スーパーコンピュータが明らかにしつつある地球と月の誕生を紹介します。

鈴木 昭宏 「星たちの一生」
夜空に輝く恒星はどのような一生を過ごすのでしょうか?文字通り‟星の数ほどある”星たちは、重さや組成といった異なる個性をもって生まれますが、進化が進むにつれて様々な天体現象を引き起こすことや極めて多彩な天体へと進化していくことが知られています。中心での水素の燃焼や星の膨張、星の死である超新星爆発、そしてその後に残される中性子星やブラックホールなど、星の一生はドラマチックな変化で溢れています。この講演では、そんな星たちの一生に迫ります。

白崎 正人 「宇宙を占めるダークマター」
私たちの宇宙は何でできているのか?この素朴な疑問に、最新の天文観測が着実に迫りつつあります。これまでの観測成果によると、実は目に見える物質はほんの 1 割程度で、宇宙にある物質のうちの 9 割は正体不明の物質「ダークマター」であることを示唆しています。このダークマターとは一体何者なのか、どのような性質を持ち、私たちの宇宙の中でどのような役割を果たしているのか、最新の研究成果と、残された謎について紹介します。

中村 文隆 「星の誕生」
宇宙空間は真空ではなく、希薄なガスで満ちています。特に周りよりもガスが集まった箇所は、星間雲と呼ばれています。これまでの研究から、太陽のような星は宇宙空間に漂う星間雲の中で生まれることがわかっています。本講演では、最新の数値シミュレーションの結果や観測データを用いて、星間ガスから星間雲が形成され、その中で星が誕生する過程について簡単に解説します。また観測データの例として、近傍の星形成領域として有名なオリオン座星間雲の最新の高解像度マップをお見せします。

川島 朋尚 「ブラックホールの影を捉えよう -ブラックホールの直接観測に向けて-」
ブラックホールは光をも吸い込む天体です。一方でブラックホールの重力に引き寄せられた高温ガスは莫大な量の光を出します。すると、明るく光るガス中にブラックホールの周りにだけ暗い影が現れます。これがブラックホール・シャドー(影)です。ブラックホール・シャドーを観測するということはブラックホールの直接的な観測画像を得ることを意味します。国際プロジェクト Event Horizon Telescope は、まさに今、人類初のブラックホールの直接撮像に向けて稼働しています。そしてそれに伴い、理論・シミュレーションによるブラックホール・シャドー研究の重要性が高まっています。このような今話題のブラックホール・シャドーの研究について紹介します。

小久保 英一郎 「土星の環の秘密」
土星には美しい環があります。この環は無数の 1 cm から 1 m くらいの氷の粒でできています。また、環の中には小さな衛星も存在します。氷の粒子や小衛星が土星の周りを回りながら、重力で引き合ったり、衝突したりすることで、様々な模様が作られます。スーパーコンピュータによる実験で明らかになった土星の環の構造について紹介します。

サイエンスカフェ "Cafe Riron"

今年は 4D2U ドームシアター前のテントで開催の Cafe Riron でも 2 つの講演を行います.コーヒーや紅茶を飲みながら気軽にお楽しみください.講演の時間以外でも,常時研究者とお話しいただけます(※ただし,飲み物の提供は講演時のみとなります).

場所:4D2U ドームシアター前テント
定員:各回先着 30 名程度
参加方法:整理券配布はいたしません.お聞きになりたい回の開始時刻までに会場へお越しください.

時間タイトル講演者
11:45-12:30ブラックホールの影を捉えよう -ブラックホールの直接観測に向けて- *川島 朋尚
15:15-16:00星たちの一生 *鈴木 昭宏

* お話する内容は4D2Uドームシアターで行われるミニ講演会と同じですが,立体視の映像の上映はありません.ミニ講演会よりもより気軽に講演者とお話していただくことができますので,ぜひこちらもお楽しみください.

関連企画

■宇宙,作ってます(南棟S2,1階 スーパーコンピュータ室(CfCA計算機室))
理論の望遠鏡とも呼ばれるスーパーコンピュータ.今では理論天文学研究には欠かすことができないものです.国立天文台でスーパーコンピュータを運用している「天文シミュレーションプロジェクト(CfCA)」では,最新の研究で利用されているコンピュータ群を解説付きでご紹介いたします.是非いらして下さい.
詳細URL:http://www.cfca.nao.ac.jp/pr/20181027

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