平面二等辺三体問題の定性的研究
Qualitative study of the planar isosceles three-body problem
Carles Simo and Regina Martinez, Celestial Mechanics 41(1988), 179-251
平面三体問題で質点のつくる三角形がずっと二等辺三角形であるとして得られる
特別の場合を考える.多数の著者([1,2,12,8,9,13,10])がこの問題で三体衝突や
周期軌道の族に関する知識に貢献した.ここでは負に固定したエネルギー面上での
流れを調べる.まず三体衝突や無限遠を境界多様体として含むエネルギー多様体の
位相表現を求める.三体衝突と無限遠を結ぶ軌道の存在から、いくつかホモクリニック
およびヘテロクリニック軌道の存在が決まる.これらの軌道やホモクリニック軌道を
用いて、三体衝突の近くや無限遠の近くを通過する軌道を一組の列で特徴づける.
列のひとつは軌道が訪れる領域を記述し、もうひとつは、適当に選んだ横断面を軌道が
相続けて横切る間の軌道のふるまいに関係する.位相的性格を持つこの記号力学は
抽象的な形で与えられ、その後二等辺問題に適用される.大域性をできる限り
追求する.いくつかの不変多様体と赤道面(v=0)との交わりがうまい具合に渦を
巻いているという事実にこのことは強く依存する.渦を巻く性質は、いくつか
局所的な場合に解析的に証明される.補遺Aの数値計算はこの性質が大域的に成り立つ
ことを明らかにする.
ただいま閲覧可能
-
ps ファイル
-
pdf ファイル
- texファイル
- texファイル-0
- texファイル-1
- texファイル-2
- texファイル-3
- texファイル-4
- texファイル-5
- texファイル-6
- texファイル-7
谷川のホームページに戻る
国立天文台のホームページに戻る